森 の 石 松
 さ、讃岐の金毘羅さん!・・・
 こ、この俺が親分のみみ名代でか、えれぇ事になりやがった。お、俺ぁ・・又、つ使いに行けと言うから、と、隣へ釘抜でも、か、借りに行くのかと思ったら、ここりゃあ遠過ぎるぜ。
 い、行かせて頂きやす。こ金輪際石松は、酒も、喧嘩もバクチも致しやせん、そ、そして、この代参の役目、り、立派に果たさせて頂きやす、じゃあすぐ行って参ります。  す、済まねぇ・・・や、矢っ張りおいら馬鹿だなぁ・・・じゃあ兄弟ぇ、あ、姐さんと同行二人、四国は讃岐の象徴山、金毘羅詣でと洒落込むぜ〜〜
 金毘羅さんに刀を納めた帰ぇり道、み、見受山の鎌太郎さんに、姐さんの仏前にと百両預かったんだ、それを都鳥三兄弟にだまし取られたんだ  いいかいっ、たかが女と侮るんじゃ無いよ、好きで成ったヤクザの女房、男出入の修羅場の中へ女伊達らにドス引っ提げて、男の5人も血祭りに挙げたお民さんだ。
 広くもないこの家だ、もしさがして石さんが居なかったその時にゃ少々の落とし前じゃあ済まないよ・・さぁ・・どうおしだぇ都鳥さんっ・・・やりなさるのかいっー
 仕舞ったっ!あの馬鹿野郎っ、あんな体でどうしようてんだ・・・お民っ、ドス持って来るんだっ早くしろいっ・・・
 石っ!死ぬんじゃあねぇぞぉっ〜
 お前さん、あたしも行くよっ・・・
 よしっ!付いて来い。お民、お前ぇの度胸を見せてやれっ・・。
 己の心の戒めにと、次郎長親分がせめての情と掛けた封印、それが今際の仇になっちまったぁ〜
 やや喧しいやいっ!
 も、森の石松は、ひ、卑怯だとい、言ったな・・・腰抜けか見せてやるから、か覚悟しろぃっ!
 石松のドスにや封印がしてあるぞ
 う煩ぇや!け、喧嘩は、ドスでするんじゃあねぇやいっ
 や、やれるものなら、やって見ろっ
 この封印さえ無ったら・・・こんな無残な姿になるお前ぇじゃあなかったに、思えば次郎長さんが恨めしい〜〜。